(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞

講 演

2026年3月27日

第19回(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞 受賞記念講演

「個人を愛し、憎むために」

伊藤 亜和

伊藤亜和

 最後に、所属していた合唱団の卒業生を集めて開催された、昨年の演奏会で歌った合唱曲「くちびるに歌を」。その歌詞の元となった「くちびるに歌を持て(Hab' ein Lied auf den Lippen)」の一節がある、ドイツの詩人ツェーザル・フライシュレンの「心に太陽を持て(Hab' Sonne im Herzen)」(訳:高橋健二)という詩の一部を引用して、この講演を終えたいと思います。

口びるに歌を持て、
楽しい響きの歌を持て、
日常の苦しみが
君を不安にしようと!

口びるに歌を持て、
そうすれば、なんでも来るがよい!
それで君は、どんなに寂しい日でも
切り抜けることができる!

他の人のためにもことばを持て、
心配と苦痛に悩んでいる人のためにも。
そして、何が君の心を楽しくするか、
語ってやるがよい。

口びるに歌を持て、
勇気を失うな、
心に太陽を持て、
そうすれば 何ごとも良くなる!

Cäsar Flaischlen 「心に太陽を持て」(訳:高橋健二)
『はじめてであう世界の名詩 3 ドイツの名詩』 あすなろ書房 1994年 より

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